個別試験科目を重点的に勉強する
高校入試は各科目の単純な合計点で合否が決まります。
しかし、大学入試はそうなっていないことを早く知っておきましょう。
個別試験科目を重点的に勉強することが重要です。
具体的な例として、富山大学経済学部を例に考えてみます。
マークテストの成績が国語110点・英語110点である人が、
勉強することによって国語か英語のいずれかが140点になると
テストの総点は30点上がることになります。
これだけだと、どちらの教科を勉強をしても変わりませんが
個別試験の点数を考慮すると、話が全く変わります。
富山大学経済学部は、センター試験900点と個別試験300点との合計点で合否が決まります。
そして経済学部の個別試験は「数学」か「英語」のどちらか1科目だけです。
国語を勉強した人は個別試験の成績に何も影響を与えませんが、
マークテストの英語が30点も上がった人であれば、
個別試験の成績は「20~50点」ほど上がることになります。
つまり、センター試験と個別試験の合計点で考えると、
上記の国語の勉強をした人は「30点」しか上がっていないのに対して、
英語の勉強をした人は「50~80」点も上がったことになります。
明らかに点数効率が違いますから、
志望する大学の個別試験科目を把握し、その科目を重点的に勉強しましょう。
体力をつける
勉強するうえで、なぜかものすごく軽視されていると思うものが「体力」です。
おそらく、マンガやドラマの中では
勉強が得意なキャラクターは、軟弱なイメージで描写されてしまいがちなせいだと思います。
しかし、長時間勉強するためには体力は必須条件です。
そもそも、仕事をしたり、遊びに行ったり、
何をするにも体力が無いと長時間続けることはできません。
勉強においてもそれは全く同じです。
特に進学校に在籍している人は
「部活引退前で2~3時間」
「部活引退後で4~6時間(難関大志望者は8~12時間)」
の勉強時間が必要になりますが、
気持ちだけでこれだけの時間を勉強することはできません。
この勉強時間をこなせているのは、その人に体力があるからです。
さらに、体力があると勉強の密度を上げられますから、「集中力」も自然と上がります。
基礎学力が身についているにも関わらず
長時間の勉強ができていない人は、
まず自分に体力があるかどうかを考えてみてください。
<補足>
体力をつけるには運動部に入ることが一番簡単な方法です。
しかし、中学校時代に文化部だった人が
いきなり高校の運動部に入ることはハードルが高いことだと思います。
そういう人は、まず運動初心者でも入りやすい部活を検討してみてください。
「弓道部」「バドミントン部」「陸上部」
などは、河南がよく勧める部活です。
これらは「個人種目」「高校から競技を始める人が多い」というのがポイントで
他人に気兼ねせず、比較的自分のペースで取り組みやすい部活だと思います。
もちろん、顧問や先輩によって部の雰囲気は異なりますから、
どの部活が自分に合っているかは、必ず自分の目で確かめてみて下さい。
また、高校で文化部に入ることを決めた、あるいは部活に入らないことに決めた人は
学校外の時間に運動する時間を作りましょう。
「地元のジムに通う」「自宅でトレーニングをする」
「小学生の時にやっていた水泳を再開する」
など、運動の手段は様々あります。自分に合ったやり方を探してみて下さい。
スマホ・パソコンの扱いに注意する
先に少し残念なことを言いますが、
進学校に通っている人は、高1の時点から中3受験期以上の勉強時間が必要になります。
マンガやドラマで見るような高校生活はあまり期待できません。
悲しいことです😿。
<補足>
勉強だけに限らず、スポーツや芸術の分野でトップクラスの成果を出そうとする人は
高校時代には、自分が成果を出したい分野に全力で打ち込んでいます。
その人たちも、自由な時間を持てず、娯楽を制限され、常に他者と比較され、
先が見えない不安を抱え、他の高校生たちを羨(うらや)みながら、
日々努力を重ねています。
決して、進学校にいる人だけが辛い思いをしているわけではないことを知っておきましょう。
上記のとおり、進学校にいる人はどうしても多くの勉強時間が必要になるのですが、
実際は高校時代の方が中学時代よりも勉強しなくなる人が少なくありません。
その理由の1つは、高校でスマホ・パソコンデビューをしてしまうからです。
多くの人が高校受験が終了した3月にスマホ・パソコンを買ってもらいます。
これらは非常に便利なツールですが、
同時に強力な娯楽のツールでもあります。
特に動画やゲームは厄介で
ネット上には、どれだけ時間をかけても終わりが見えないほどの動画やゲームがあり
その内容はとても充実しているため、つい時間を忘れてのめりこんでしまいます。
高校生になって、初めてこのような楽しいものに触れた人も少なくないでしょう。
しかし、のめりこみ過ぎるせいで、自分がやるべきことに時間を割けなくなってしまいます。
うまく自分でコントロールできればいいのですが、
偉そうに説教している大人であっても、楽しいことを自制することは難しいです。
ましてや、子供であればなおさら自制は困難だと思います。
個人的に思う解決策は
「物理的にスマホ・パソコンに近寄らない」
だけです。一通り楽しんだ後は、自分でその危険性も自覚し、
スマホ・パソコンからうまく距離をとるようにしましょう。